ここにも科学

 観察日和
川又明徳

裏山パトロール

 博物館の裏手は山になっており、ほぼ毎日、昼休みや夕方にその周辺の植物を観察しながら散歩をしています。題して、「裏山パトロール」。

 これからの季節は、セミに代わってバッタの仲間の羽音が耳を楽しませてくれます。また、ブドウそっくりのエビズルやアケビの実は、上品な甘さで口を楽しませてくれます。そして、木々の紅葉は、毎日観察すればこそ、秋の深まりとともにその微妙な色の移り変わりが目を楽しませてくれます。しかし、裏山パトロールは楽しいことばかりでもありません。やぶに入ってクモの巣まみれになったり、スズメバチに囲まれたり、イノシシの足音に驚かされたりと、大変な目に遭うこともあるのですが・・・。

 いつも目にしている身近な場所も、日々観察することで、自然の楽しい出来事にたくさん出会うことができるでしょう。職場や学校、自宅周辺の自然をパトロールしてみませんか?

絵…斎藤麻里子

かわまた・あきのり/植物担当


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