活動報告

 ●企画展「人体」を開催しました [7月14日(土)〜8月31日(金)]

人体の構造

妊婦服体験
 7月14日(土)から8月31日(金)まで、企画展「人体」を開催しました。家族連れや医療関係者など多数の方が来場し、盛況のうちに終えることができました。じっくり時間をかけて人体標本をご覧になる方、何度も会場に足を運ばれる方がみられました。
 また、神経伝達体験装置や歯の治療シミュレーションなどの体験装置も人気でした。特に妊娠体験服は多くの方が体験され、「お母さんの大変さがわかった。」という子どもや男性の声がとても印象的でした。
 今回の企画展では、日本病理学会や日本解剖学会に所属する先生方に展示室内に常駐していただき、また、看護婦の免許を持っている方や看護学校の学生さんに展示監視員をお願いしました。観覧者へのきめ細やかな応対や適切な解説・アドバイスのおかげで、より深く展示を観ていただくことができたと思います。

約270名が受講した講演会
 7月20日(金)には、順天堂大学医学部教授 坂井建雄先生をお招きし、企画展記念講演会「人体を通してみる21世紀の生き方」を開催しました。人体のしくみや解剖の歴史、博物館で人体解剖標本を公開することの意義などについてご講演いただきました。この講演を聴いたあとで企画展を観覧される方も多く、「人体解剖標本などを通して人間の身体についてよりよく知ることによって、自分の生命や健康に責任を持った生き方、つまり21世紀の生き方がわかるのではないか。」という先生のお話を実感しながら展示をご覧いただけたのではないでしょうか。

 ●博物館講座を行っています


6月9日産業講座
「別子銅山下部地域の果たしてきた役割」
 総合科学博物館では、自然科学教室・自然観察会・天体観測会・科学工作教室・科学実験教室・産業講座の6種類の講座を実施しています。友達同士や家族連れ、もちろん個人の方にも大勢参加していただき、毎回楽しく行っています。「これまで気づかずに通り過ぎていた自然に目を向けることができた。」「学校でやったことがない実験をできて楽しかった。」などの声を励みに、みなさんに自然や科学、愛媛の産業に興味を持っていただけるような講座を実施していきたいと思います。
 今年度、まだ残り半分ほどの講座がありますので、ぜひお申込みください。

 ●丹原の方解石

 7月の中頃、西条地方局丹原出張所林業課から丹原町で採集された「方解石」が寄贈されました。産地が工事現場のため、すぐに埋められてしまうということで、早速案内していただき、採集に出かけました。方解石は、和泉層群の泥岩の空隙にみられました。
 方解石といえば複屈折が見られるつぶれたマッチ箱のような形が有名ですが、ほかにも柱状や板状、針状など多様です。今回採集されたものは、犬牙状結晶です。

(自然研究科 学芸員 山根勝枝)


泥岩層の空隙にみられる方解石

犬牙状結晶

採集された方解石 57mm


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