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●万華鏡(まんげきょう)の華麗な世界●

科学技術研究科 学芸員 進 悦子
 
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 万華鏡は今から約180年前にスコットランドの物理学者デビット・ブリュースターによって発明され、カレイドスコープと呼ばれました。日本には江戸の末期に渡来し、明治になって「百色眼鏡」として人々の人気を集め、それを改良した「ばんかきょう」、そして今の「まんげきょう」になりました。
筒の中には複数枚の鏡の角筒が入っており、その鏡で中に入っているビーズ等を見ると美しい模様が無限に広がります。
けれども、中に入れる鏡は3枚だと思っていませんか?実は鏡を2枚や4枚にしたり、中に入れるオブジェクトをかえることによって、また違った模様が生まれます。作る人のちょっとした工夫でいろんな世界を創り出すことができるのです。



鏡を3枚使った万華鏡を作ってみましょう。作り方はこちらのページをご覧ください。(写真1) 写真1
写真1
二面鏡
3枚の鏡のうち1枚を黒い厚紙に置き換えて筒を作ります。中心に一つの焦点を結んで放射状の模様を作ります。全体の形は円に近いものになります。(写真2)
写真2
写真2
四面鏡ひし形
4枚の鏡をひし形に組み合わせます。すると焦点が2つになるのでこのように面白い映像になります。(写真3)
写真3
写真3


 ビーズやスパンコール、鳥の羽根など、中に入れるオブジェクトによって模様も変わります。ビー玉を一つ入れるだけで、凸レンズの役割を果たし、このような模様を見ることができます。(写真4、5) 写真4
写真4
写真5
写真5

また、光ファイバーを入れると、美しい星空のようになります。(光ファイバー万華鏡については、研究報告第7号「キラキラ光ファイバー万華鏡」に詳しく載っています)(写真6) 写真6
写真6

また、閉じる鏡の角度によって、模様の複雑さが変わります。2枚の鏡の前に電球をおいて、鏡の角度を変える実験をしてみましょう。 写真7
60°
もっとも一般的で、6つの像(実像を含む)が展開します。(写真7)
写真8
写真7
45°
8つの像(実像を含む)が展開します。(写真8)
写真9
写真8
30°
12の像(実像を含む)が展開します。角度を小さくすると像の数も増えます。(写真9)
写真10
写真9
20°
18の像(実像を含む)が展開します。角度を小さくすると像の数が増えるので、万華鏡の中の模様も鏡の角度を小さくすることによって複雑化します。(写真10)

写真10


 ここで紹介した万華鏡の画像は、すべてアクリルミラーを使って作っています。アクリルミラーはホームセンターでいろいろなサイズで売っていて、アクリルカッターで簡単に切ることができます。反射率のいいステンレス板やアルミ板を使ってもできます。ただし、けがをしないように気をつけてください。
みなさんも是非、オリジナルの万華鏡を作ってみてください。

最後に、次々に変化する万華鏡の美しい模様を動画でお楽しみください。
クリックすると動画が見られます 〈動画〉
左の写真をクリックすると動画が見られます。
※MPEG形式(476KB)
※再生できない場合は下記のをごらんください。

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