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●惑星集合●

自然研究科 学芸員 鈴木 麻乃
 5月前半から中頃にかけて、夕方の西空に5つの惑星が集まるという現象が見られました。残念ながらその期間の愛媛のお天気はあまりよくなかったのですが、ご覧になった方はおられるでしょうか。これが「惑星集合」の現象であるという決まりはありませんが、ゴールデンウィーク頃はかなり一直線に近い状態で見られました。次に5惑星集合が見られるのは2040年9月、今回よりもさらに狭い範囲に集合するようです。

右の写真、またはこちらをクリックすると、別画面で星の名前を確認しながら空の様子がご覧いただけます。

右写真:2002年5月2日19:30博物館の屋上から撮影。右下の三角は博物館のエントランスホール。白く写っているのは
2002年5月2日 19:30


 太陽のように自分で光っている天体を「恒星」、そのまわりを回っている天体を「惑星」と言います。惑星は太陽の光を反射して光っています。太陽のまわりを回る惑星は9つ、そのうちの1つが私たちの住む地球です。太陽から近い順に「すい・きん・ち・か・もく…」という覚え方がありますが、この9つのうち地球から肉眼で見ることができる惑星は水星から土星までの5つ(地球も足下にあり!入れると6つ)。つまり、今回の惑星集合では、肉眼で見える惑星が全て見えていることになります。


 さて、ここで惑星の大きさ比べをしてみましょう。とは言っても、地球の直径は約1万2,000kmもありますから、実際の大きさで比べてもあまりピンときません。そこで、惑星をギュギュギュっと縮めて実際の大きさの10億分の1にしてみると…地球の直径は約1.3cmになりました。他の惑星を見てみると、なんと水星の直径はたったの5mm!それに比べて9惑星の中で一番大きな木星は14cmもあります。

今度は、太陽からの距離を計算してみます。太陽から地球までの実際の距離は1億5,000万km。この距離も同じように10億分の1にしてみると、ちょうど150mくらいになりました。他の惑星はというと、太陽に一番近い水星でも58mも離れています。たったの直径5mmの小石が、50m走のスタート地点にある太陽のまわりをくるくると回っている、水星はそんなイメージでしょうか。
実際の数値を10億分の1にした惑星の直径と太陽からの距離
わくせいめい
惑星名
直径(cm) 太陽からの距離
すいせい
水星
 0.48  58m
きんせい
金星
 1.21 108
ちきゅう
地球
 1.28 150
かせい
火星
 0.68 229
もくせい
木星
14.29 780
どせい
土星
12.05 1.4km
てんのうせい
天王星
 5.11 28.8
かいおうせい
海王星
 4.95 45.2
めいおうせい
冥王星
 0.23 59.3


 計算するだけでなく、実際に10億分の1の惑星を作って並べてみると、大きさの違いがよく分かります。それでは、太陽はどれくらいの大きさになるのでしょうか?実際の太陽の直径は139万2,000km。さて、10億分の1にするとどのくらいの大きさになるか、計算してみてください。 image
右から順に水・金・地…



今回の惑星集合の画像を紹介したホームページ

・「さじアストロパーク」ギャラリーにあります。
http://www.vill.saji.tottori.jp/saji103/index.htm
・「ぐんま天文台」過去のトップページ画像にあります。
http://www.astron.pref.gunma.jp/
・「西はりま天文台公園」天体画像集にあります。
http://www.nhao.go.jp/index-j.html
・「Astronomy Picture of the Day」ストーンヘンジで撮影された画像です。
http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/ap020509.html
・「Science@NASA」世界の各地で撮影された画像があります。
http://science.nasa.gov/spaceweather/planets/gallery_may02.html

参考になる本

「ポピュラー・サイエンス218 マンガ手作りの宇宙―身近な材料で“宇宙”を工作する-」
横尾武夫編、坂元誠画、裳華房

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