博物館実習と博物館の仕事

9月 28
Posted by kahakun Filed in 博物館実習・インターンシップ

8月23日(木)から9月3日(月)まで、愛媛県総合科学博物館で博物館実習が行われました。(8月28日・29日の休みを除いた10日間)

この中から、博物館の仕事の紹介も兼ねて、幾つかの活動をピックアップしていきたいと思います。

▶初日から4日目までは、「館内案内」と「サイエンスショー」「プラネタリウム」「ワークショップ」「博物館講座」などの「教育普及事業」(博物館の資料収集や調査研究成果を一般の人に返し広めていく活動)とその活動のために必要な「接遇研修」を行いました。

【サイエンスショーの見学】科博では毎週金土日祝にサイエンスショーを行っています。現在のショーのテーマは「熱」。「あついつめたいふしぎ実験ショー」と題して、サーモグラフィー、ドライミストなどの機器の他、学芸員手作りの実験機器を駆使して来館者の好奇心を呼び起こし、みんなで参加して、実験を楽しみます。実習生はショーが出来上がるまでの仕組みを学び、実際のショーを見学して教育普及の効果を確かめました。

【星空解説の発声練習】プラネタリウムでは世界最大級の投影スクリーンにハイブリッド式の投影機を用いて、まるで宇宙にいるかのような壮大な星空体験をすることができます。実習生は実際の星空解説を見た後、原稿の素読み、発声練習などの基礎的な練習をし、分担をして星空解説の原稿を作成しました。最後は観客のいる中で原稿を読み上げる体験をしました。

【博物館講座】科博では、「教育普及事業」の一つとして、「自然」「星空」「科学工作」「科学実験」「産業」などのさまざまなテーマで博物館講座を開いており、実習生は運営補助として、講座に参加しました。

【沖縄カンカラ三線を作ろう】沖縄三線を蛇の皮ではなく空き缶(カンカラ)でつくる科学工作の講座です。実習生は前日に三線の歴史と作り方、工作機械(ボール盤、糸鋸)と使い方を確認し、参加者に説明する三線のしくみや歴史の資料作りをしました。当日は材料の切断、穴開け、組立、調弦などそれぞれの工程で参加者の補助を行いました。

【多喜浜塩田を学ぼう】かつて繁栄した多喜浜塩田の持つ有形無形の産業遺産を守る活動を行っている多喜浜塩田資料館建設推進委員会にご協力をいただき、多喜浜公民館、多喜浜塩田資料展示室、ソルティ多喜浜、塩の学習館で博物館講座を開きました。

実習生は駐車場案内から受付、塩作り体験などの運営補助を行いました。活動をしている中で、地域の誇りを受け継ぎ、活性化につなげていきたいという地域の人々の熱い思いに触れ、地域の博物館としての役割について考えさせられたようです。


▶5日目からは、博物館ならではの機能と言える「資料の収集・整理・保存」と「調査研究」の実習を行いました。

【資料の収集・整理・保存と調査研究】科博では、例えば写真にあるように「アサギマダラの渡りに関する調査研究」「博物館近隣の植物標本の製作」「渦井川の水生昆虫の定点採集調査」「博物館周辺の昆虫標本の製作」「伝統漁法の漁具の洗浄と整理保存」などの活動を行っています。

実習生は前から2つの講義を受けたり、体験をしたりしました。「アサギマダラの渡りに関する調査研究」では、科博でもフジバカマを栽培してアサギマダラの誘引・記録・マーキングしていることに触れ、海外を含めた情報のネットワークで共有されていること、それをもとに調査研究が少しずつ進んでいることを学習しました。ふだんは来館者の目に触れることのない活動ですが、地道な作業の積み重ねの上にいろいろな研究者の活動や博物館活動が成り立っています。

▶実習も残り数日となって、「展示活動」の実習へ移り、「企画展の企画書制作」に向けての活動が中心となりました。

【展示企画調査実習】常設展示の科学技術館の展示を見て回り、なぜこういう展示になっているのか、修正すべき点はないかについて意見を出し合いました。その結果、展示物の配列、高さ、向き、照明、表示など、どの段階でも安全性と展示の効果を考慮する制作側の視点を学ぶことができました。

それを踏まえた上で、実際の展示物にどんな表示を入れたらよいか、どんなプロモーションビデオを提示したらよいかをグループに分かれて製作しました。

【展示資料製作実習】続けて実際に使う展示物の製作も行いました。9月22日(土)〜11月11日(日)開催の「魅惑の万華鏡ミュージアム」の中に「万華鏡サイエンス」のコーナーがあり、2ミラーの角度(22.5度30度45度60度72度90度)によって見え方がどのように変わるかを例示する展示を作りました。来館者が楽しめるものを考えながら、ミラーの中に入れて映り方を試すオブジェも作りました。

【企画書の課題発表】実習の最終日に、企画書のプレゼンテーションと意見交換を行いました。共通のテーマは「海」。実習生はそれぞれの視点で、海とその知られざる世界に対していかにして来館者の興味関心を引き、楽しんで展示を見たり、体験したりしてもらえるかに苦心した様子がよくわかりました。

実習生の皆さん、10日間の実習、お疲れ様でした。


このように、博物館は「資料の収集・整理・保存」「調査研究」「展示活動」「教育普及事業」4つの主な活動に、「地域に開かれた博物館としての役割」「県の中核博物館としての役割」を担いつつ日々の活動を行っています。

この写真は、博物館講座「沖縄カンカラ三線」を作ったときの記念写真です。参加者をはじめ、学芸員、実習生、高校生ボランティアの方々も交えて、みなさんが笑顔の写真を撮ることができました。これは「教育普及事業」単独ではなく、博物館の持つ全ての機能を集約した結果できたことだと思いますし、これに関わったみなさんの温かいご協力のおかげで生まれてきた笑顔ではないかと思います。(企画・伊藤)

中学校の職場体験学習が始まりました。

7月 2
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関東は梅雨明けしたようですが、晴れたり曇ったり雨が降ったりの不安定な天気が続きますね。科博には、梅雨空を吹き飛ばすフレッシュな中学生たちが6名、職場体験学習のために来館しました。

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接遇とマナーの研修をしています。

真剣な面持ちで発表を聞いています。

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展示のメンテナンスをしています。

鏡の面についた指紋や汚れを取っています。

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館内エントランスの床面に展示する惑星を切り抜きました。

地球が直径3~4センチの大きさだとすると、土星と木星はこんなに大きいんです。

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昼休みには恐竜迷路を体験しました。

クイズが難しかったようです。

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午後からは、博物館講座「親子自然教室・葉っぱ図鑑を作ろう」の準備を手伝いました。

押し葉を挟む段ボールを同じ大きさに切りそろえていきました。

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体験学習は、学校が入れ替わりながら金曜まで続きます。

中学生の皆さんお疲れ様でした。

(企画・伊藤)

博物館実習が行われました。

9月 12
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8月24日(木)から9月4日(月)まで、愛媛県総合科学博物館で博物館実習が行われました。(8月29日・30日のお休みを除いた10日間)

その中からいくつかの活動を紹介します。

博物館講座・親子自然教室「葉っぱ図鑑をつくろう」の一場面です。この講座のために実習生は前日から1日かけて準備をしました。実際に植物の葉を採集し、学芸員さんから標本の作り方を教わった上で、講座の流れを一通り体験し、当日どんなところに注意したらいいのか、参加者との関わり方はどうしたらいいのかなどを確認しました。

この写真は、博物館の近くの川に入って、水生昆虫を採集し、学芸員さんと一緒に、名前と数を調べている場面です。これによって川の環境の良さを判定しますが、この川はきれいだということがわかりました。この活動は、博物館講座として毎年行われていて、小学生もたくさん参加します。ここで定点観測することによって、この川と周りの環境の変化を調べることができます。

博物館講座・科学実験教室「水のおもしろサイエンス ~表面張力のふしぎを探ろう~」で、実習生が表面張力を「水分子くん」を使って説明しているところです。

実験1「水でいっぱいのコップにビー玉を何個入れられるかな?」実験2「水でいっぱいのコップに洗剤を入れるとどうなる?」といった面白い実験がたくさん用意されて、子どもたちがグループになって予想しながら実験をしました。

これは、博物館の産業資料として登録する前に汚れを落としている場面です。イイダコをとる漁具です。数百mの縄に大きな二枚貝を約2.7mごとにつるして漁場に仕掛け、イイダコが貝に隠れて入っているところを引き揚げます。漁業者から愛媛県に寄贈の相談があり、博物館資料として保存することになりました。資料を保存する際には、このような地道な作業を行うこともあります。

実習も残り3日となり、図書館の本を調べたり、インターネットやパソコンを使ったりして、課題作成に集中しているところです。今回の課題は「企画展の企画書を作る」で、テーマは「宇宙」。博物館の展示の案内や展示法の講義を受けるとともに、課題の会場となる「特別展・VRスポーツサイエンス」も見に行き、毎日実習生は仲間と議論し合って、企画展の構想を練っていきました。

実習生の控え室の資料棚に張られた白い紙と多数の付箋。これは実習生が課題を設定するに当たって、宇宙から思いつく単語や疑問を付箋に書いてグルーピングしたものです。これをすることによって、付箋を貼ったり、移動させたり、質問したりと自由に意見を交換する雰囲気が生まれ、課題設定のヒントになった例もあるようです。

課題発表会の様子です。発表者のテーマを順にご紹介しましょう。「地球外に生命を探して」「宇宙×人」(宇宙飛行士になるまで)「銀河鉄道の夜 星めぐり展」「比べてみよう!宇宙のくらし展〜宇宙食に見る国際比較〜」「GRAVITY-重力で感じる宇宙-」「科学メガネでオーロラを見よう」「スーパーアース探索隊」面白そうなテーマですね。

課題発表をしている様子です。企画展示室の中をいくつかのゾーンに分け、それぞれの意図を説明しています。

文系の実習生が数名おり、理系の実習生も宇宙を専門とする人はおらず、企画展のテーマを決めるのは大変苦労をしたようです。

しかし、発表の中では、最新のVR技術や体験展示、斬新なアイディアが企画書に盛り込まれ、どれも行ってみたいと思うものばかりでした。

最後に課題発表に参加した人で記念撮影をしました。みなさんお疲れ様でした!

(企画・伊藤)

中学生の職場体験活動が行われました

7月 17
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7月14日に合計9校17人7日間にわたって行われた中学生の職場体験活動が終わりました。

プラネタリウム関連では、投影前の準備を見学したあと、お客様をお迎えしてチケットの検印をしました。また実際にお客様を前にして生解説のアナウンスする体験もしました。

イベント関連では、7月15日〜17日にあった「プラネ池であそぼう!ひんやりおもしろ大作戦!!」に使う準備物の作成や現場設営のお手伝いをしました。

また、8月23日にある「教員のための博物館の日」の時に使う昆虫を採集して冷蔵保存し、当日先生が作業に使う展翅台を作るお手伝いもしました。

その他にも、図書館の本の整理作業をしたり、館内を見て回りながら、お客様をお迎えする仕組みやそこに関わる人の仕事の様子などの説明を受けたり、接遇の仕方を学んだりしました。

最後の終わりの会では「ここで学んだことを生活に活かしていきたい。」「みんなに発表して知らせていきたい。」「いろいろな職場があったけど、科博を選んで本当によかったと思う。」「博物館の裏側を体験できて博物館にもっと興味が湧いてきた。」などという感想が出され、中学生の心の中に一つでも多くのお土産を持ち帰ってもらえればいいなと思いました。(企画・伊藤)

インターンシップをおこないました

2月 18
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2月4日から8日にかけて(火曜日は休館日でお休み)
新居浜工業高校の生徒4名がインターンシップ(就業体験)を行いました。

接遇研修① お辞儀の練習

接遇研修② お客様対応の講習中

館内アナウンス

科学技術館に展示してある体験展示「ころころ人形」と「ソーマトロープ」の作成

昆虫標本の整理

サイエンスショー実演「すごいぞ!大気圧パワー」 吸盤はどのぐらいの重さまで耐えれるのか?

サイエンスショー実演「すごいぞ!大気圧パワー」 空気がなくなったらどんなことが起こる?

インターンシップで頑張ってくれたみなさん、4日間お疲れさまでした。
博物館ならではの仕事を体験されて、より博物館の事を理解できたのではないでしょうか。
この経験を今後にぜひ活かしてください。

また、期間中に来館いただいていた皆さま、生徒を温かい目で見守ってくださり、
本当にありがとうございました。
(企画 岩本)